葬祭業にできることを、実態から考える
環境や社会への取り組みは、掲げること自体が目的になりがちです。当社は、いま実際にできていること、これから取り組もうとしていることだけを書きます。将来の目標を数値で約束することはしません。
葬祭業は、多くの物と人が関わる仕事です。祭壇、生花、返礼品、料理、印刷物、車両。そのひとつひとつに、無駄を減らせる余地があります。同時に、地域の高齢化と多死社会という大きな変化のなかで、事業者として果たすべき役割も増えています。
返礼品・祭壇の廃棄を減らす
ご葬儀では、会葬者数の見込みにもとづいて返礼品と料理を手配します。この見込みが大きすぎると、使われないまま廃棄されるものが出ます。ご家族にとっては費用の無駄であり、環境にとっても負荷です。
当社では、当日の追加手配が可能な体制を整えることで、余裕を持たせすぎない数量でのご提案を行っています。足りなくなることを恐れて多めに手配するのではなく、不足時にすぐ補える仕組みを持つという考え方です。料理についても、量を控えめにして追加できる形をご案内しています。
祭壇については、白木祭壇の部材を繰り返し使用する形をとっています。使用ごとに点検と清掃を行い、状態を保ちながら長く使う。これは品質管理であると同時に、資源の使い方の問題でもあります。
生花のリユースと寄贈
ご葬儀で使われる生花は、式が終われば行き場を失います。従来は多くがそのまま廃棄されてきました。
当社では、出棺の際に会葬の皆様でお花入れをしていただくほか、ご希望のご家族にはお持ち帰りいただけるよう用意しています。それでも残る花については、ご家族の了解を得たうえで、地域の高齢者施設や集会所にお届けする取り組みを行っています。
ただし、葬儀に使われた花であることを気にされる方もいらっしゃるため、お届け先の意向を必ず確認したうえで実施しています。押しつけにならないことを前提としています。
海洋散骨における環境配慮
海洋散骨は、故人様のお骨を海へお還しする供養の方法です。近年ご希望が増えていますが、実施にあたっては環境と周囲への配慮が欠かせません。
当社では、お骨を必ず粉末状にしたうえで散骨します。原形をとどめたまま散骨することは、法令上の観点からも、他の海域利用者への配慮の観点からも行いません。献花に用いる花は、花びらのみとし、包装やビニール、金具などの人工物は一切海に投じません。
散骨する海域についても、漁業権の設定されている水域、養殖場、海水浴場、航路の近くを避け、あらかじめ定めた海上の散骨ポイントまで船で向かい、実施します。散骨の詳細は海洋散骨事業でご案内しています。
地域の高齢者の孤立を防ぐ
江東区でも、ご高齢のおひとり暮らしの方が増えています。ご家族が遠方にお住まいで、日常的に相談できる相手がいないという方も少なくありません。
当社は終活のご相談を無料でお受けしています。葬儀の話だけでなく、お墓のこと、身の回りの整理のこと、これからの暮らしのこと。まだ具体的な予定がなくても構いません。むしろ、何もない時期にお話しいただけることが望ましいと考えています。
また、地域の集会所や施設での終活セミナー、人形供養祭をはじめとする行事を通じて、外に出るきっかけをつくることも大切にしています。こうした場でお顔を覚えていただくことが、いざというときにご相談いただける関係につながります。地域での取り組みは地域とのつながり、終活については終活のはじめかたをご覧ください。
多死社会と、地域インフラとしての責任
これから日本は、年間の死亡数が過去最多を更新していく時代に入ります。火葬場の受け入れ能力には限りがあり、都市部ではすでに、ご逝去から火葬までお待ちいただく日数が延びています。
これは一社で解決できる問題ではありません。しかし、地域で葬送を担う事業者として、できることはあります。直営式場の安置室に加えて提携先の安置施設を確保し、ご安置先に困る方を出さないこと。混雑時期の見通しを早めにご家族へお伝えすること。自社車両と提携する運送事業者とで、24時間365日お迎えに伺える体制を保つこと。
目立たない備えですが、これらを平時から続けることが、地域のインフラとしての責任だと考えています。災害時や繁忙期の対応については災害・緊急時の対応方針にまとめています。
働く人の環境
葬祭業は、深夜や早朝の対応が避けられない仕事です。ご家族の「もしも」は時間を選びません。この性質を変えることはできませんが、負担が特定の人に偏らないようにすることはできます。
当社では、夜間の当番を交代制とし、翌日の勤務を調整する運用をとっています。また、担当者が一人で判断を抱え込まないよう、深夜であっても相談できる体制を敷いています。人手が足りないまま無理を重ねれば、その影響は必ずご家族への対応に表れます。
資格取得の支援、社内研修の実施、業務手順の明文化も、働く人の負担を減らす取り組みの一部です。経験の浅い担当者が手探りで対応する状況をつくらないことが、本人にとっても、ご家族にとっても大切です。採用に関する情報は採用情報をご覧ください。
これから取り組むこと
印刷物の削減、車両の運行効率の見直し、式場の設備更新にあわせた省エネルギー化。着手できていないこと、検討の途中にあることも多くあります。実施できた段階で、このページに追記していきます。