葬儀のマナー|訃報を受けたときの返答
突然の連絡に、うまく言葉が出ないのは当然のことです。長く話す必要はありません。次の三点を短くお伝えすれば十分です。
- お悔やみのひと言
- ご参列できるかどうか
- お手伝いできることがあればお申し出ください、というひと言
死因を尋ねることは避けます。また、「頑張って」「元気を出して」といった励ましも、この段階では控えるのが一般的です。
お悔やみの言葉
場面によって、ふさわしい言い方があります。次の例をそのままお使いいただいて差し支えありません。
| 場面 | 言い方の例 |
|---|---|
| 一般的な場合 | このたびは、まことにご愁傷さまでございます。心からお悔やみ申し上げます。 |
| ご病気で亡くなられた場合 | お悲しみもさぞかしの事と思いますが、どうぞご看病疲れの出ませんように。 |
| 故人様とご対面したとき | 安らかなお顔ですね。穏やかなお顔で、少し気がおちつきました。 |
| 事故死・急死の場合 | 突然の事でまだ信じられない思いです。ご家族のご無念はいかばかりかと、お察し申し上げます。 |
キリスト教では、お葬式は神に感謝し故人を懐かしむ場とされます。そのため「ご愁傷様」は不適切となり、「安らかなお眠りをお祈り申し上げます」という言い方が一般的です。
避けるべき表現と言い換え
直接的な表現は避け、次のように言い換えます。
| 避けたい表現 | 言い換え |
|---|---|
| 死ぬ | 亡くなる/帰らぬ人となる/他界される |
| 急死 | 突然のご不幸/思いもかけないこと |
| 死亡 | 逝去(せいきょ) |
| 生存中 | ご生前/お元気なころ |
避けるべき忌み言葉
不幸が重なることや繰り返すことを連想させる言葉、不吉な意味を持つ言葉は避けます。ご挨拶や弔電の文面をお考えの際にもご注意ください。
| 分類 | 言葉の例 |
|---|---|
| 重ね言葉 | 重ね重ね/返す返す/たびたび/つぎつぎ/しばしば/くれぐれも |
| 繰り返しを意味する言葉 | 重ねて/再三/再び/追って/続いて |
| 不吉な意味の言葉 | 浮かばれない/迷う/四(死)/九(苦) |
香典について
金額の目安
金額に決まりはありませんが、ご関係とご自身の年齢によっておおよその範囲があります。4と9のつく数字は避けたほうがよいとされ、香典には新札を避けるのが一般的です。目安は下の表と、このページの一覧表をご覧ください。
| ご関係 | 金額の目安 |
|---|---|
| 叔父・叔母 | 10,000〜30,000円(親世帯が出す金額より少なめに出すことが一般的です) |
| 会社関係(20歳代) | 3,000〜5,000円 |
| 会社関係(30歳代・40歳代) | 5,000〜10,000円 |
| 会社関係(50歳代以上) | 5,000〜20,000円 |
| 友人・知人 | 5,000〜10,000円 |
| ご近所 | 3,000〜5,000円 |
※上記はあくまでも目安です。地域の慣習やご関係の深さによって異なります。
表書き
宗教と時期によって書き方が変わります。四十九日の忌明けを境に、仏式では「御霊前」から「御仏前」に変わる点にご注意ください。
| 宗教・宗派 | 表書き |
|---|---|
| 仏式(四十九日 忌明けまで) | 御霊前 |
| 仏式(四十九日 忌明け以降) | 御仏前 |
| 浄土真宗 | 御仏前(四十九日前でも「御仏前」を使用します) |
| キリスト教(プロテスタント) | 献花料/御花料 |
| キリスト教(カトリック) | 献花料/御花料 |
| 神式 | 御霊前/御玉串料 |
中袋には金額と住所・氏名を記入します。ご遺族が後日整理される際に必要になりますので、必ずお書きください。
ふくさの包み方
香典袋は、ふくさに包んで持参します。手順は次のとおりです。
- ふくさの上に香典袋を置き、右側をおりこみます
- 下側、上側の順で折りたたみます
- 左側をおりこみます
- 最後に全体を包みこみます
弔事では紫、紺、グレーなどの寒色系のふくさを用います(紫は慶弔どちらにも使えます)。受付ではふくさから香典袋を取り出してお渡しします。
香典の供え方
受付の係りの方が名前を読める様に渡します。受付に記帳する際に、大勢の方が並んでいるようでしたら名刺などを用意しておきます。会社を代表してお持ちになる場合も、名刺があると受付での確認が早く済みます。
会葬の身だしなみ
通夜は、急な知らせに駆けつけたという意味で地味な平服でも差し支えないとされてきましたが、現在は通夜から喪服の方が多数です。迷われる場合は喪服で問題ありません。
| 対象 | 身だしなみ |
|---|---|
| 男性 | ダークスーツに白ワイシャツ。ネクタイ・靴下・靴は黒でそろえます。 |
| 女性 | ダークスーツもしくはワンピース。ストッキングは黒もしくは肌色。靴やバッグは黒でそろえ、真珠や結婚指輪以外のアクセサリー、肌の露出は避けます。 |
| 子供 | 制服を着用します。制服がない場合は、白いシャツやブラウスに無地の黒・紺・グレーのズボンやスカートを合わせます。 |
男性はネクタイピンを着けず、腕時計も華美なものを避けます。女性のメイクは控えめにし、ネイルは落とすか目立たないものにします。乳幼児は白や薄い色の落ち着いた服装で構いません。無理に黒をご用意いただく必要はありません。
焼香の回数と数珠
宗派別の焼香の回数
焼香の回数と、香をおしいただくかどうかは宗派によって異なります。
| 宗派 | 回数 |
|---|---|
| 真宗大谷派 | 2回(香をおしいただくことはしない) |
| 浄土真宗本願寺派 | 1回(香をおしいただくことはしない) |
| 浄土宗 | 1回または3回 |
| 曹洞宗 | 2回(1回目は香をおしいただき、2回目は香をおしいただかない) |
| 真言宗 | 3回 |
| 天台宗 | 1回または3回 |
| 臨済宗 | 1回または3回 |
| 日蓮宗 | 1回または3回 |
※地域により異なる場合があります。※おしいただく…感謝の意をこめて目線より高くささげ持つことをいいます。
焼香の流れ
ご遺族へ一礼し、ご本尊とご遺影に一礼、抹香をつまんで香炉にくべ、合掌、一礼して下がるという順が一般的です。ご会葬者が多い場合は「1回でお願いします」とご案内することがあり、その場合は案内に従ってください。分からないときは、前の方と同じようになさって差し支えありません。
神式では玉串奉奠、キリスト教式では献花を行います。いずれも係の者がその場でご案内します。
数珠の持ち方
数珠の持ち方は宗派によって異なります。天台宗、臨済宗・曹洞宗、浄土宗、浄土真宗本願寺派、真宗大谷派(二輪の場合)、真言宗、日蓮宗(折輪=約8珠)で、それぞれ掛け方が違います。
とはいえ、ご参列にあたってはご自身の宗派の数珠で構いません。貸し借りはしないものとされています。お持ちにならずにご参列いただいても失礼にはあたりません。神式・キリスト教式では使いません。
弔電
ご参列できない場合、弔電をお送りする方法があります。宛先はご葬儀の会場、宛名は喪主のお名前とし、告別式の開始前までに届くよう手配します。喪主のお名前が分からない場合は「(故人名)様 ご遺族様」とします。忌み言葉は避け、故人様の敬称(ご尊父様、ご母堂様など)にご注意ください。
参列できないとき
やむを得ずご参列できない場合の対応です。無理に駆けつけることが常に正しいわけではありません。
- 弔電を送る
- 香典を現金書留で郵送する(お悔やみの手紙を添えます)
- 供花を手配する(式場に確認のうえ、葬儀社を通すのが確実です)
- 後日あらためてご弔問する(ご遺族のご都合を必ず事前に伺います)
供花のご注文は供花・供物のご注文から承っています。
家族葬に呼ばれていない場合
訃報を受け取ったものの、参列の案内がなかった。近年もっとも多いご相談の一つです。
訃報に「家族のみで執り行います」「ご厚志は辞退いたします」と書かれている場合は、その意思を尊重するのが最善です。よかれと思って式場に足を運ぶことは、かえってご遺族の負担になります。
- 式場へは行かない。会場を尋ねることも控えます
- 香典・供花も、辞退と書かれていれば送りません
- お悔やみの気持ちは、手紙やお電話でお伝えします
- ご弔問を希望される場合は、四十九日を過ぎたころにご遺族の都合を伺ってから伺います
辞退の記載がない場合は、香典や供花をお送りしてもよいか、ご遺族に近い方を通じて確認するのが確実です。
喪主を務められる方は、ご挨拶の言葉にも迷われます。場面ごとの例文は喪主の挨拶・例文集にまとめました。ご不明な点は、式を担当する葬儀社にお尋ねいただいて構いません。当社が担当している場合は 0120-890-222 へどうぞ。
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